居抜き物件コラム
物価高と賃料上昇に負けない店舗経営対策
経営全般
2026.08.12
物価高・賃料上昇時代に店舗経営者が今すぐ考えるべき対策 物価高が続いています。 飲食店、美容室、小売店、サービス業など、店舗を経営している方の中には、 「仕入れ…
物価高が続いています。
飲食店、美容室、小売店、サービス業など、店舗を経営している方の中には、
「仕入れ価格がまた上がった」
「人件費も上がっている」
「電気代も高い」
「でも、お客様のことを考えるとなかなか値上げできない」
そんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
そして今後、もう一つ注意しておきたいのが店舗賃料の上昇です。
物価が上がれば、建物の修繕費や管理費、人件費など、貸主側の負担も増えます。
そのため今後は、契約更新などをきっかけとして賃料の値上げを求められるケースが増える可能性があります。
しかし、店舗経営者にとって問題なのは、
「物価が上がったから賃料も上がる」
という単純な話ではありません。
最大の問題は、
自分のお店では十分な価格転嫁ができていないのに、支払う側の価格だけが次々と上がっていくことです。
例えば、月商500万円のお店を考えてみます。
これまで、
だったとします。
ところが物価高によって、
原価率が3%上昇すれば月15万円。
人件費率が2%上昇すれば月10万円。
さらに家賃が月5万円上がれば、
合計で毎月30万円、年間では360万円もの負担増になります。
売上が500万円から変わっていなくても、利益は大きく減ってしまいます。
これが現在の店舗経営で注意しなければならないところです。
売上だけを見て、
「去年と同じくらい売れているから大丈夫」
と考えてはいけません。
見るべきなのは売上ではなく、最終的にいくら利益が残っているかです。
最初に考えたいのが価格の見直しです。
仕入れ価格が上がっても、人件費が上がっても、販売価格だけを据え置いていれば、当然利益は減っていきます。
もちろん、何でも一律に値上げすればよいわけではありません。
例えば、
など、方法はいろいろあります。
大切なのは、
「値上げするか、しないか」ではなく、「どうすればお客様に納得していただきながら利益を確保できるか」
を考えることです。
今後、店舗経営者にとって大きな問題になる可能性があるのが賃料です。
貸主側にも事情があります。
修繕費や管理費などが上昇すれば、賃料を上げたいと考えるのは当然でしょう。
しかし、貸主と借主では立場が違います。
貸主は、
「維持費が上がったから賃料を上げたい」
一方、店舗経営者は、
「原価も人件費も上がっているから、これ以上固定費を増やしたくない」
となります。
これは同じ方向を向いている問題ではなく、利害が異なる問題です。
だからこそ、賃料の値上げを求められた場合には、すぐに受け入れるのではなく、
現在の賃料、周辺相場、店舗の収益、入居期間などを整理したうえで、まず話し合うことが重要です。
経費が増えると、
「電気代を節約しよう」
「消耗品を安いものに変えよう」
と考えがちです。
もちろん無駄をなくすことは大切です。
しかし、年間数百万円単位で利益が減っている場合、小さな節約だけでは解決できません。
必要なのは経営の仕組みそのものを見直すことです。
例えば、
営業時間は適正なのか。
暇な時間帯まで営業する必要があるのか。
メニューやサービスが増えすぎていないか。
人員配置は適正なのか。
仕入先を見直せないか。
予約や注文をもっと効率化できないか。
「もっと売る」だけではなく、
「同じ売上でも利益が残る店にする」
という考え方が、これまで以上に重要になります。
店舗経営では家賃の金額だけを見るのではなく、売上に対してどのくらいの割合を占めているのかを見る必要があります。
例えば、
月商500万円で家賃30万円なら家賃比率は6%です。
しかし売上が400万円に下がり、家賃が35万円に上がれば約8.8%になります。
同じ店舗でも経営に与える負担は大きく変わります。
だからこそ、
「家賃はいくらか」ではなく、「現在の売上でこの家賃を払い続けられるか」
を見ることが大切です。
賃料の上昇によって採算が合わなくなった場合、必ずしも閉店する必要はありません。
現在より賃料の低い物件へ移転することで、事業を継続できる可能性もあります。
特に飲食店や美容室などの場合、
立地、広さ、席数、営業時間などを見直せば、今より小さな店舗でも同じ利益を残せる場合があります。
売上を大きくすることと、利益を大きくすることは同じではありません。
売上が多少減っても、固定費を大きく減らすことで利益が増えることもあります。
そして最も大切なのが、撤退の判断です。
「もう少し頑張れば何とかなる」
そう考えているうちに資金を使い切ってしまうケースがあります。
しかし店舗の場合、まだ営業できる状態であれば、
厨房設備、空調、内装、什器などに価値が残っている可能性があります。
居抜き店舗として次の出店者へ引き継ぐことができれば、撤退費用を抑えたり、場合によっては造作や設備を売却できたりする可能性があります。
ところが資金がなくなり、家賃も払えなくなってからでは選択肢が少なくなります。
だから私たちは、
撤退を失敗ではなく、経営判断の一つとして考えることが大切
だと考えています。
物価高の怖いところは、突然経営できなくなることではありません。
毎月10万円、20万円、30万円と、少しずつ利益が減っていくことです。
そのため、
「利益率がここまで下がったら価格を見直す」
「家賃比率がここを超えたら賃料交渉をする」
「一定期間利益が出なければ移転を検討する」
「資金がここまで減る前に売却・撤退を判断する」
など、元気なうちに自分なりの基準を決めておくことをおすすめします。
追い込まれてから考えるのと、選択肢が残っている段階で考えるのでは、結果が大きく違います。
物価高、人件費上昇、原価上昇、光熱費上昇。
そして今後、店舗賃料まで上昇していけば、店舗経営を取り巻く環境はさらに厳しくなる可能性があります。
だからといって、悲観する必要はありません。
大切なのは、環境が変わっているのに、経営のやり方だけを変えないことです。
**価格を変える。
原価を変える。
営業方法を変える。
賃料を交渉する。
店舗を移転する。
必要なら早めに撤退する。**
どれか一つが正解なのではありません。
自分のお店の数字を見ながら、その時点で最も適した方法を選ぶことが重要です。
私たちプロスパープロジェクトは、名古屋・愛知・岐阜・三重・浜松を中心に店舗物件を取り扱っています。
新しい店舗を探すだけでなく、移転や店舗売却、居抜きでの退店についてもご相談いただけます。
「閉店すると決めてから相談する」のではなく、「このまま続けるべきか迷っている」という段階でも構いません。
選択肢が多く残っているうちに考えること。
物価高が続くこれからの店舗経営では、それがますます重要になってくると私たちは考えています。
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